「スヌーピーは知ってるけど、コーマックって誰?」なんて思っちゃいました?無理もありません。
コーマックは、世界中で愛されるコミック『ピーナッツ(Peanuts)』の長い歴史の中でも、1990年代という比較的後半に現れた「知る人ぞ知る」キャラクターです。
でも、ただのマイナーキャラだと侮るなかれ!
短髪で小柄なこの少年は、チャーリー・ブラウンやスヌーピーといったお馴染みの面々とはまた違った、独特のシュールさと純粋さを物語に持ち込んでくれるんです。

この記事では、そんなピーナッツの隠れた名キャラクター「コーマック」について、チャーリー・ブラウンのキャンプ仲間からサリーへの恋心まで深掘りし、彼の知られざる生態に迫ります!
ピーナッツの脇役「コーマック」の誕生と初登場 夏のキャンプでの出会い
物語の始まりは、1992年7月17日の新聞連載。夏休みの定番行事であるサマーキャンプに参加していたチャーリー・ブラウンの前に、ひょっこりと現れたのがコーマックでした。
彼は自分からチャーリー・ブラウンに近づき、こう宣言します。
「僕は君の水泳の相棒(Swimming Buddy)だよ!」と。
無知なの?泳げない(?)水泳の相棒「コーマック」

コーマック「こんにちは、ミスター・ブラウン……僕の名前はコーマック……君の『水泳の相棒』だよ」
コーマック「正直に言うと、水泳のことはあんまり知らないんだ……」
コーマック「鼻って、水の上に出すものなの? それとも水の下?」
ところが、このコーマック君、水泳の相棒を自称する割には水がちょっと苦手(というか未知)な様子。
鼻を水面の上に出しておくべきか、それとも沈めるべきか?息を吸うタイミングはいつ?そんな、見ているこっちがハラハラしてしまうような質問を大真面目にぶつけてきそうで、とっても怖い。
この「危なっかしいけど一生懸命」な姿が、読者の心を一気に掴んだのは言うまでもありませんね。

コーマック「やあ、僕の名前はコーマック……今朝、初めての水泳レッスンを受けたんだ……」
コーマック「もし溺れることがあったら、遠慮なく僕を呼んでね」
コーマック「それはそうと、この浮き輪を手伝ってくれる? 頭から抜けないんだ……」

泳げないし、浮き輪の使い方もわからない!?それでも、溺れることがあれば助けるって、なんとも言えない優しさですね。
かっこいいのか、かっこ悪いのか…
ピーナッツのドジっ子?それとも幼いだけ?ボケキャラ「コーマック」の話


チャーリー・ブラウン「今日のキャンプでは何を習ったんだい、コーマック?」
コーマック「コンパスの読み方を習ったよ」
コーマック「見てて! 針に従えば、世界中のどこへだって行けるんだ!」
コーマック「茂みの中以外はね……僕はどこにいるの?」


チャーリー・ブラウン「あの星が見えるかい、コーマック? あれが北極星だ……コンパスを試してみるチャンスだよ」
チャーリー・ブラウン「コンパスの針が、北極星と同じ方向を指すか見てごらん……」
コーマック「うまくいかないよ」
チャーリー・ブラウン「どうしてだい?」
コーマック「湖の中に落としちゃった!」


チャーリー・ブラウン「今日の水はなんだか温かいみたいだね……」
チャーリー・ブラウン「温かすぎるくらいじゃない?」
チャーリー・ブラウン「違うよ、コーマック……息を吹きかけたって冷めないよ……」
チャーリー・ブラウンから大人の第一歩を教わる「白いウソ」


チャーリー・ブラウン「コーマック、僕たちは家にいる親に手紙を書かなきゃいけないんだ。ここでのキャンプがいかに楽しいかってことをね……」
コーマック「もし楽しくなくても? それって嘘じゃないの?」
チャーリー・ブラウン「まあ、一種の『白い嘘(罪のない嘘)』だよ……」
コーマック「嘘に色があるの?」
チャーリー・ブラウンが「コーマック、僕たちは親に手紙を書いて、ここでいかに素晴らしい時間を過ごしているかを伝えなきゃいけないんだ」と切り出します。
それに対し、コーマックは「たとえ楽しくなくても? それって嘘じゃないの?」と、子供らしい素直で鋭い疑問を投げかけます。
チャーリー・ブラウンは「まあ、一種の『白い嘘(white lie)』さ……」と、世の中には相手を傷つけないための善意の嘘があることを教えようとしますが、「白い嘘」という言葉を初めて聞いたコーマックは、ポカンとした顔で「嘘に色があるの?」と聞き返して終わります。



まだ純粋な「コーマック」には相手を傷つけない嘘が理解できないみたいですね!そんな純粋なところがとっても魅力的です!
チャーリー・ブラウンとコーマックのキャンプでのお別れ
再会を願って


チャーリー・ブラウン「じゃあね、コーマック……僕は今日、家に帰るんだ……」
チャーリー・ブラウン「またいつかどこかで会えるかもしれないね……」
スヌーピー「それから、もし弁護士が必要になったら、これ僕の名刺だよ……」
チャーリー・ブラウンはコーマックに「またいつか会えるかもしれないね」と別れを告げます。
キャンプという非日常の中で、世の中の複雑さを学び始める子供たちの姿と、最後にシュールな笑いを誘うスヌーピーの対比が、いかにも『ピーナッツ』らしい魅力的なエピソードですね。



最後に登場したスヌーピーは、なぜか弁護士のような格好!?いったい何のつもりだったの!!?いつでも相談に乗るよってことなのかな~?
コーマックはかっこいい?女性への「紳士的」なアプローチと将来の夢
コーマックを語る上で外せないのが、その大人びた(?)対人スキルです。幼い外見に似合わず、彼は女性に対して非常にストレートで、時にキザな言葉を投げかけます。
キャンプ中、あの理知的なマーシーに対して彼はこう言い放ちました。
「君はとっても綺麗だ。大人になったらモデルになるべきだよ」
……なんてこった!こんなセリフ、チャーリー・ブラウンなら緊張して一生言えないでしょう。


コーマック「マーシーさん、君はとってもきれいだと思う……大人になったらモデルになるべきだよ……」
マーシー「ありがとう、コーマック……あなたは大人になったら何になるつもり?」
コーマック「やり手(スムーズな男)さ!」
コーマックの将来の夢!目指すは「やり手(スムーズ)」な男?
マーシーに将来の夢を問われた際、彼は迷わず「スムーズ(Smooth)」な男になりたいと答えました。
ここで言う「スムーズ」とは、物腰が柔らかく、何事もスマートにこなす洗練された男性のこと。
自分を客観視できているのか、はたまた単なる自信過剰なのか……その絶妙なバランスこそが、ピーナッツの隠れた名キャラクター「コーマック」で語られるべき、彼の核心的な面白さなのです。
サリー・ブラウンへの片思いと学校生活
キャンプの魔法が解けた後も、コーマックの出番は終わりませんでした。
1992年10月、彼はなんとチャーリー・ブラウンたちの通う学校の生徒として再登場を遂げます。
しかも、運命のいたずらか、サリー・ブラウンのすぐ後ろの席に座ることになるのです。
報われない恋の行方
ここから、コーマックの切ない「片思い奮闘記」が始まります。
一目惚れの衝撃


コーマック「やあ!僕の名前はコーマック。今年の夏、キャンプで君のお兄さんに会ったんだ…」
サリー「だから?」
コーマック「だから、ちょっと自己紹介しようと思って…」
サリー「他の誰かも必要ないわ。私にはもう『愛しのバブー』がいるもの…」
ライナス(背景から)「僕は君の『愛しのバブー』じゃない!!」
サリー「そうなのよね、でも彼は自分ではそうじゃないと思い込んでるの」
コーマックの再登場シーンです。サリーは彼に全く興味がなく、常にライナス(愛しのバブー)のことしか考えていません。ライナスが全力で否定しても「照れているだけ」とポジティブに解釈するサリーの強引さが笑いのポイントです。



サリーを一目見た瞬間、コーマックは恋に落ちたのだと思います。しかし、サリーの心には常に「私の可愛いバブー(Sweet Babboo)」ことライナスがいます。


コーマック「僕のこと覚えてる?名前はコーマック…君のすぐ後ろの席だよ」
コーマック「ランチ、ご一緒してもいいかな?」
サリー「私は『愛しのバブー』としかランチは食べないの…」
ライナス(叫び声)「僕は君の『バカなバブー』じゃない!!」
サリー「彼はとっても混乱してる人なの」
めげずに誘うコーマックですが、サリーの鉄壁のガードは崩れません。ライナスの叫び声がどんどん激しくなり、ついに「Stupid Babboo(バカなバブー)」とまで言っていますが、サリーはそれを「混乱(Confused)」の一言で片付けてしまいます。
背比べの約束


コーマック「僕は成長するつもりだよ…」


コーマック「今は君より背が低いけど、いつか君より高くなるよ…」
コーマック「ものすごく高くなって、君は僕の目を見るのに真上を見上げなきゃいけなくなるんだ!」
サリー「素敵な笑顔さえあれば、コーマック、他のことはどうでもいいのよ…」
コーマック「僕は素敵な笑顔と、ものすごく『高い歯』を持つことになるね!」
コーマックは一生懸命自分をアピールしようとしますが、サリーに「笑顔が大事」となだめられます。それを受けたコーマックが、背が高くなることに固執するあまり「歯まで高く(長く)なる」と答えてしまう、子供らしい理屈の飛躍が可愛いエピソードです。



自分より背が高いサリーを見上げて、彼は言います。「いつか君より背が高くなる。素敵な笑顔と立派な歯も手に入れるから見ててよ!」……健気すぎませんか?
スヌーピーという壁


コーマック「こんにちは、ここはサリー・ブラウンの家ですか?彼女にこのラブレターを渡してくれますか?」
スヌーピー(フライング・エースの格好)「これが機密の軍事メッセージだと察知し、第一次世界大戦の撃墜王は素早くそれを飲み込んだ!」
コーマック「ヘイ!ここはいったいどんな場所なんだ?!」
サリーに手紙を届けようとしたコーマックが、スヌーピーの空想の世界に巻き込まれる災難。犬が手紙を食べて家の中に逃げ込むという、コーマックからすれば理解不能な状況がシュールで混乱しています。



最大の悲劇は、彼が意を決して書いたラブレターをスヌーピーに食べられてしまったこと。ピーナッツ界の「不運の連鎖」に、彼もしっかり巻き込まれてしまったわけです。
コーマックの失恋 1992年11月2日(コーマックの最後の登場)


ライナス「これは中央アジアの山々についての僕のレポートです…」
コーマック「そして、君は僕が今まで会った中で一番可愛い女の子だと思う」
サリー「忘れて、コーマック…私の心は『愛しのバブー』のものよ…」
ライナス「彼女の言うことを聞くな!彼女は正気じゃないんだ!」
ライナス「失礼、先生…どこまで話しましたっけ?」
ライナスの授業発表中、客席(?)で繰り広げられるコーマックとサリーのやり取りに、ついにライナスが爆発します。
自分の発表を台無しにされ、さらに勝手に恋人役にされているライナスの「She’s out of her mind!(彼女は狂ってる!)」という魂の叫びが最高潮に達するオチです。
コーマック メディア「アニメ」と「ゲーム」の登場
コミックでの登場回数は決して多くないコーマックですが、近年の映像作品やゲームでは「隠れキャラ」的なポジションで、スタッフから愛されていることが分かります。
ピーナッツのコーマック 映像作品を紹介
ファンなら目を皿のようにして探してほしいのが、以下の作品です。
- 『I LOVE スヌーピー THE PEANUTS MOVIE』:
- 教室のシーンをよーく見てください。彼がクラスメイトとして座っています。
- 『スヌーピーのショータイム!』 & 『スヌーピー プレゼンツ:小さなことだけど』
- 背景に彼が紛れ込んでいることがあります。まさにウォーリーを探せ状態!
- 『キャンプ・スヌーピー』
- 彼の原点であるキャンプ設定が活かされ、懐かしい姿を見せてくれます。
ピーナッツのコーマック ゲーム作品での意外な活躍
デジタルの世界でも、彼は独自の存在感を放っています。
- Snoopy’s Street Fair
- 彼はなんとイルカショーのブースを運営しています。水泳が苦手だったはずの彼がイルカを操るなんて、なんという皮肉、そして成長(?)でしょうか。
- Snoopy’s Town Tale
- 2020年や2024年の季節限定イベントで登場。古くからのファンを狂喜乱舞させました。



残念ながら『Snoopy’s Street Fair』(日本版タイトル:スヌーピー ストリート)は、すでにサービスを終了しています。とっても可愛いゲームなだけに悲しいです。
ピーナッツのコーマックの人物相関図とは
彼の人間関係(?)を整理すると、ピーナッツの世界がいかに複雑で面白いかがよく分かります。
| 関係する相手 | コーマックからの視点 | 相手からの反応 |
| チャーリー・ブラウン | 頼りになる(?)水泳の相棒 | ちょっと戸惑いつつも見守る |
| サリー・ブラウン | 運命の女神、未来の恋人 | 「ライナス以外興味ないわ」と一蹴 |
| マーシー | モデル級の美女 | 彼の「スムーズさ」に困惑気味 |
| スヌーピー | 恋路を邪魔する(手紙を食べる)犬 | お腹が空いていただけ? |



ライナスは恋のライバルでしょうか?とっても強敵・・・
FAQ コーマックについてよくある質問
まとめ コーマックというキャラクターの意義
さて、ここまでピーナッツの隠れた名キャラクター「コーマック」というテーマでお届けしてきましたが、いかがでしたでしょうか?
コーマックは、シュルツ氏が晩年に生み出したキャラクターでありながら、初期から続く「子供たちの純粋さと、そこに潜むシュールな哲学」を完璧に受け継いでいます。
「自分がどう見られているか」を気にせず、「スムーズな男になりたい」という理想を追いかけ、フラれてもめげずにラブレターを書く。その姿は、私たちが大人になる過程でどこかに置いてきてしまった「無敵の好奇心」を思い出させてくれます。
メインキャラクターの陰に隠れがちですが、彼のようなスパイス的な存在がいるからこそ、『ピーナッツ』という作品は30年経っても色あせない深みを持っているのですね!
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