チャーリー・ブラウンの宿敵?凧食いの木(Kite-Eating Tree)の謎と魅力に迫る

チャーリー・ブラウンの宿敵?凧食いの木(Kite-Eating Tree)の謎と魅力に迫る
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私たちは、子供の頃に夢中になった物語の中に、なぜか忘れられない「不思議な存在」を一つや二つ持っているものです。

スヌーピーでおなじみの『ピーナッツ』の世界において、主人公チャーリー・ブラウンの行く手を阻む最大の(そして最も動かない)ライバルといえば何でしょうか?

そう、あの「凧食いの木(Kite-Eating Tree)」です。

一見するとどこにでもある普通の木。

しかし、チャーリー・ブラウンが凧を揚げようとするやいなや、まるでお腹を空かせた怪獣のように糸を絡めとり、決して返してくれない。

このブログでは、記事を読んでいたたいている皆さんに最適なスヌーピー情報をお届けすることを目指しています🐶
この記事で紹介すること

今回は、このシュールで愛すべき「凧食いの木」の歴史から、作者チャールズ・M・シュルツ氏が込めた想いまで、深掘りしていきましょう。

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目次

ピーナッツに登場する「凧食いの木」とは何か?その正体を紹介

「凧食いの木」は、チャールズ・M・シュルツによる人気漫画『ピーナッツ』に登場する、意思を持った(?)キャラクターです。名前の通り、チャーリー・ブラウンが揚げる凧をムシャムシャと食べてしまう木のこと。

「凧食いの木」意志を持つ植物の恐怖(?)とユーモア

この木は単なる植物ではありません。

時には歯を剥き出しにしてニヤリと笑い、チャーリー・ブラウンが近づいてくるのを手ぐすね引いて待っています。

植物が無機質な物体を「食べる」という発想は、子供時代の純粋な恐怖と、大人になってから感じる人生の理不尽さが絶妙にブレンドされた、シュルツ氏ならではのユーモアと言えるでしょう。

「え?木が笑ってる!」なんて突っ込みたくなるシュールさがたまりませんよね。

チャーリー・ブラウンとの切っても切れない関係「凧食いの木」との闘い

チャーリー・ブラウンは何度も何度も凧を奪われますが、決して諦めることはありません。

不屈の精神(あるいは単なる頑固さ?)で挑み続ける彼の姿を見て、私たちは「またか!」と笑いながらも、どこか自分たちの日常にある「報われない努力」を重ね合わせてしまうのです。

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チャーリーブラウンの凧揚げ?「凧食いの木」の誕生と歴史

実は、この木が最初から「凧食いの木」と呼ばれていたわけではありません。

その歴史を紐解くと、シュルツ氏のアイデアが徐々に形作られていった様子がわかります。

「凧食いの木」の初登場はいつ?チャーリーブラウンとの馴れ初め

チャーリー・ブラウンが木に凧を引っ掛けてしまう描写自体は、1956年4月12日のストリップから始まっていました。しかし、この時点ではまだ「凧を食べる恐ろしい木」というキャラクター性は確立されていませんでした。ただの「運の悪い少年と邪魔な木」という構図だったわけです。

バイオレット「凧、木に引っかかっちゃったの?」
チャーリー「……ああ」
バイオレット「取れないわけ?」
チャーリー「……無理だ」
バイオレット「それで、どうするつもりよ?」
チャーリー「……何もしない」
チャーリー「ボクはあまりに頭にきたから、もう一生、死ぬまでここに立っててやるんだ!」
ルーシー「もしあたしの凧が木に引っかかったらね、あたしなら怒鳴りつけてやるわ」
チャーリー「……へえ」
ルーシー「あんたの代わりに、あたしが怒鳴ってあげようか、チャーリー・ブラウン?」
チャーリー「……いいよ。結構だ、ルーシー」
ルーシー「やっぱり、あたしの凧だったら怒鳴りつけてやるわね……」
チャーリー「僕は凧を揚げるたびに、いつも木に引っかけてる!」
チャーリー「……ボクは何をやってもダメなんだ。誰にも好かれないし……学校の成績もボロカスだし……」
チャーリー「何一つまともにできない! たかが凧ひとつ、まともに揚げられないんだ!」
チャーリー「もう一生、ここに立っててやるからな!!」

「凧食いの木」という名前の誕生

実際に「凧食いの木(Kite-Eating Tree)」という名前が付けられ、明確なキャラクターとして確立されたのは、それから約9年後の1965年3月14日のことです。

一度名前がつくと、この木は単なる背景から、物語に欠かせない「チャーリーブラウンの敵」へと昇格しました。名前の力って、本当にすごいですよね!

チャーリー「いいか、よく聞けよ、この木!」
チャーリー「そこにあるのはボクの凧だ。返してほしいんだよ!」
チャーリー「ボクはその凧に79セントも払ったんだ……あんたにそれを取り上げる権利なんてないだろ!」
チャーリー「通りかかる凧を片っ端からひっ捕まえるなんて、そんなこと許されるわけないだろ! さあ、返しなさい。聞いてるのか?」
チャーリー「(沈黙して木を見上げる)」
チャーリー「(はぁ~~~っ……)」
チャーリー「……
凧食いの木を相手に議論したって、はじまらないよな
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作者シュルツ氏が語る「木が凧を食べる」理由

なぜ木が凧を食べるのか?その答えは、シュルツ氏自身の鋭い観察眼と、ちょっぴり切ない日常の風景にありました。

「高い木に凧が引っかかると、もう取り出すことはできない。そして数週間かけて、ゆっくりと消えていくんだ。凧はどこかへ行かなければならない。だから、木がそれを食べているに違いないと私は思ったんだ。」

—— チャールズ・M・シュルツ(『My Life with Charlie Brown』より)

現実から生まれたファンタジー「凧食いの木」は凧を食べている?

この言葉、とても素敵だと思いませんか?物理的に風化してボロボロになった凧を、「木が食べて消化している」と解釈する。

この子供のような瑞々しい想像力こそが、『ピーナッツ』が時代を超えて愛される理由の一つです。大人は「風雨で劣化したんだな」で片付けてしまうところを、シュルツ氏は一つのドラマに変えてしまったのです。

チャーリー「やあ、この汚らわしい凧食いの木め! 冬は厳しかったかい? きっと腹ペコなんだろう、ええ?
チャーリー「あんたはボクのことが嫌いなんだろう? そうに決まってる。ボクがあんたの正体を見抜いているからさ。卑劣で、策士で、救いようのない、ただの凧食いの木だってことをね!」
チャーリー「
あんたがボクを嫌うのは、ボクが必要だからでもあるんだ! この近所で凧を揚げるのはボク一人。ボクがいなけりゃ、あんたは干からびちまうんだからな!
チャーリー「もしボクが、今年は一度も凧を揚げないって決めたらどうする? どうするつもりなんだよ?」
チャーリー「あんたは餓死するんだ! そうなるに決まってる!」
チャーリー「ちょっとは震えあがったか? ボクがいなけりゃ、あんたはただの木っ端なんだよ!!」
ルーシー「ねえチャーリー・ブラウン。なんだか雰囲気が変わったみたいね……。何かいいことでもあったの?」
チャーリー「ああ、たぶんね……」
チャーリー「
生まれて初めて、自分が必要とされてるって実感したんだ!

チャーリーブラウンはいろいろと「凧食いの木」に文句を言っていますが、「僕がいないと木が餓死してしまう=必要とされている」とメンヘラのような思考になってる…

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「凧食いの木」が食べるのは「凧」だけじゃない?ピアノのモグモグ

「凧食いの木」という名前ですが、実は彼のメニューは凧だけにとどまりません。

意外とグルメ(?)というか、雑食な一面があるんです。

シュローダーのピアノ事件「凧食いの木」が凧以外も食べる

1969年1月23日、事件は起こりました。

怒ったルーシー・ヴァン・ペルトが、シュローダーの大切なトイピアノを木に放り投げたのです!すると驚くべきことに、木はそのピアノまで美味しく(?)平らげてしまいました

翌日のストリップでは、満足げにピアノを味わう木の様子が描かれています。ピアノの音色まで消化しちゃったんでしょうか?

シュローダー「僕のピアノはどこ?」
ルーシー「木の上に放り投げたわ!」
シュローダー「なんだって!?」
ルーシー「あんたが全然私に注目してくれないから、あんたのピアノを木の上に放り投げたのよ!」
シュローダー「アアアアアッ!!」
ルーシー「(彼、やっと私に気づき始めたみたい…)」
すぬ

ルーシーの「シュローダーの気を引くためなら手段を選ばない」という過激な愛情表現(?)から物語が始まります。

チャーリー・ブラウン「信じられないよ…」
シュローダー「ルーシーが僕のピアノをこの木の上に投げたんだ…」
チャーリー・ブラウン「この木はやめて!そんなこと言わないよね!」
シュローダー「どうして?この木の何が特別なんだよ?」
チャーリー・ブラウン「
これは恐ろしい『凧食いの木』なんだ!
木(むしゃむしゃむしゃ)
シュローダー「そんな!!」
シュローダー「助けて!」
木(むしゃむしゃむしゃ)
シュローダー「このバカな木が僕のピアノを食べてるんだ!!」
シュローダー「消防署を呼んで!救助隊を呼んで!」
スヌーピー「ここに、現場へ冷静に近づく世界的に有名な救助隊のヒーローがいる…」
ライナス「何が起きてるんだ?」
チャーリー・ブラウン「
君の姉さんがシュローダーのピアノを『凧食いの木』に投げ込んだんだよ
ライナス「なんてバカなことを!」
木(むしゃむしゃむしゃ)
ルーシー「彼は全然私に注目してくれないんだもの!これで彼も思い知るわ…ミュージシャンってのは変な人たちね…いつも手痛い教訓を学ばなきゃならないんだから」
チャーリー・ブラウン「みんな下がって!救助隊の隊長がお出ましだ…」
スヌーピー「諸君、フラッシュバルブの準備をしておきたまえ!」
スヌーピー「救助隊の隊長が現場に姿を現すと、群衆の間に興奮したざわめきが広がった…」
チャーリー・ブラウン「落ち着くんだ、シュローダー…彼がピアノを助けてくれるよ!」
ルーシー「あのバカなビーグルに何かが救えるわけないじゃない…」
ルーシー「ビーグルは木に登れないのよ!」
スヌーピー「登れないって?」

ルーシーの冷めたツッコミに、一瞬「えっ、そうなの?」となるスヌーピー。

チャーリー・ブラウン「スヌーピーが木に登ってる!」
シュローダー「僕のピアノを助けに行くんだ!」
ルーシー「バカバカしい!自分のことを猫だとでも思ってるの?!」
ルーシー「ニャー!」
シュローダー「誰かお願いだ、僕のピアノを助けてくれ!」
チャーリー・ブラウン:「もう遅すぎると思うよ…」
木(むしゃむしゃむしゃ)
チャーリー・ブラウン「
なくなっちゃった…この『凧食いの木』が全部噛み砕いちゃったんだ…消えちゃったよ…
シュローダー「ベートーヴェンならどうしただろうな…」
シュローダー「僕のピアノがなくなった」
ルーシー「これで少しは私に注目してくれるかしら!」
シュローダー「君のことが理解できないよ」
ルーシー「
私が望んでるのは、たまには私に気づいてほしいってことだけよ…そんなに高望みなこと?
シュローダー「僕のピアノがなくなった」
ルーシー「
いっそあいつ(シュローダー)を木に投げ込めばよかったわ!

全く反省しないルーシー。最後にはピアノではなく、シュローダー本人を木に放り投げればよかったと毒づきます。

シュローダー「『エース・ピアノ・カンパニー』に新しいピアノを注文してるんだ」
シュローダー「今なら特典がついてくるんだよ…おもちゃのピアノを1台買うごとに、ジョー・ガラギオラの写真がもらえるんだ」
チャーリー・ブラウン「君の古いピアノは保険に入っていたんだろうけど…」
チャーリー・ブラウン「
保険会社に『ピアノが木に食べられた』なんて、どうやって説明するつもりだい?
すぬ

この木が食べるものとして知られているものは、凧とピアノの2つであるようですね!

アニメでは「凧食いの木」はモデルロケットまで胃袋へムシャムシャ

アニメ作品『Mars or Bust』では、チャーリー・ブラウンが一生懸命作ったモデルロケットまでもが餌食に。

この木にとって、チャーリー・ブラウンが空に飛ばそうとするものはすべて、格好の「メインディッシュ」に見えるのかもしれませんね。

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チャーリー・ブラウンの逆襲と「凧食いの木」の最期

やられっぱなしのチャーリー・ブラウンではありません。

1977年、彼はついに積年の恨みを晴らすべく、誰も予想しなかった驚きの行動に出ます。

チャーリーブラウンの逆襲「凧食いの木」と伝説の「かみつき」エピソード

1977年2月から3月にかけてのストーリーで、チャーリー・ブラウンはなんと木に噛みついて復讐を果たします

「目には目を、歯には歯を」ならぬ「食いしん坊には噛みつきを」といったところでしょうか。

木に対して人間が本気で噛みつくという、前代未聞の対決。これには読者も度肝を抜かれました。

「やあ、凧食いの木さん!」
「お腹が空いてるのかい? 長い冬だったもんね、そうだろ?」
「この凧が欲しい? それともボックス・カイト(箱型の凧)の方がいいかな?」
「それとも、僕がメニューを持ってきてあげた方がいい?」
「僕は凧食いの木が大嫌いだ!」
「あいつらは罪のない幼い子供たちから凧を奪って、枝に抱え込んで、それから食べちゃうんだ……」
(背後から聞こえる笑い声)「ヒッ、ヒッ、ヒッ、ヒッ」
「そのうえ、陰でこっそり笑うんだぜ!」
「このバカな木め!」
僕の凧をかじるんなら、僕だってお前をかじってやるぞ!
「いいだろう、自業自得だぞ!」
僕が本当にやるとは思わなかっただろ?
サリー「はい、お兄ちゃん……手紙が届いてるわよ」
チャーリー「
『環境保護庁(EPA)』より……
サリー「お兄ちゃんが木を噛んだことについて、何か書いてあるみたいだよ……」
チャーリー「サリーはいつも僕の手紙を勝手に読むの?」
サリー「お兄ちゃんはいつも木を噛んでるの?」
チャーリー「信じられないよ!」
チャーリー「
僕が木を噛んだっていうだけで、環境保護庁が僕を追いかけてくるなんて!
チャーリー「あれは凧食いの木だったんだ! 僕はただ、仕返しに噛んだだけなのに……」
ルーシー「
50セント賭けてもいいわ。あんた、刑務所にぶち込まれるわね!
サリー「お兄ちゃん、これがお兄ちゃんの噛んだ木なの?」
チャーリー「僕は頭にきてたんだ! あのバカな木が僕の凧を食べちゃったからさ!」
サリー「(お兄ちゃんに)何が起きると思う?」
ルーシー「
10対1の割合で、あいつは刑務所行きね!

チャーリーブラウンの逆襲「凧食いの木」 嵐による倒壊と「複数存在説」?

しかし、噛みつき事件のあと、環境保護局(!)から調査が来るなど大騒動に発展。

さらに、木は激しい嵐によって倒れてしまいました。

これで決着がついたかと思いきや、その後も「凧食いの木」は平然と登場し続けます。つまり、近所には「凧食いの木」が何本も生息している可能性が高いのです。

これにはチャーリー・ブラウンも「なんてこった(Good Grief!)」と溜息をつくしかありません。一難去ってまた一難、どころか森ごと敵に回している気分でしょうね。

チャーリー「弁護士が必要だと思うんだ」
チャーリー「
木を噛んだことで、環境保護庁に訴えられる気がする……
スヌーピー「問題ない」
スヌーピー「『裁判長、私の依頼人は混乱していたのです……自分をビーバーだと思い込んでいたのです!』」
チャーリー「逃げちゃおうかな……」
ルーシー「チャーリー・ブラウン、あんたは問題から逃げ出すような人間なの?」
チャーリー「いいや、とんでもない! 僕は残って戦うぞ! 自分の正当性を証明するために、持てる力と才能のすべてを尽くしてやる!」
ルーシー「……やっぱり逃げたほうがいいわね」
チャーリー「逃げることにしたよ、サリー……刑務所になんて行きたくないからね
サリー「誰が犬の散歩をするの?」
チャーリー「僕がいない間、スヌーピーにエサをあげてくれるかい?」
チャーリー「十分な量をあげてね。それから、みんなに心配しないでって伝えて……」
サリー「たまには余分におやつもあげなきゃね……」
サリー「お兄ちゃんのお部屋、私が使ってもいい?」
チャーリー「逃げ出すのが良くないことだってのは分かってる……」
チャーリー「でも、誰が刑務所なんて行きたいもんか。それに、木を一本噛んだくらいで環境が破壊されるわけじゃないし……」
チャーリー「どうせ誰も僕がいなくなって寂しがりはしないさ……僕は何もまともにできないんだから……」
チャーリー「もし人生がカメラだったら、僕の人生にはレンズキャップがついたままだろうな」

ストーリーのラスト「凧食いの木」が嵐による倒壊?実は「複数存在説」がある?

木は激しい嵐によって倒れてしまいました。

これで決着がついたかと思いきや、その後も「凧食いの木」は平然と登場し続けます。つまり、近所には「凧食いの木」が何本も生息している可能性が高いのです。

これにはチャーリー・ブラウンも「なんてこった(Good Grief!)」と溜息をつくしかありません。一難去ってまた一難、どころか森ごと敵に回している気分でしょうね。

ライナス「家に帰るべきだよ、チャーリー・ブラウン…」
ライナス「
あの『凧食いの木』は嵐で倒れたんだ。環境保護庁(EPA)はお前を立件するような証拠は持ってないよ
マイロ「チャールズ、きみは脱獄犯なの?」
チャーリー・ブラウン「いや、そういうわけじゃないんだ、マイロ」
マイロ「ぼく、大きくなったらチャールズみたいになりたいな!」
チャーリー・ブラウン「みんな聞いたか!?」
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映画での活躍 映画でも凧食いの木は大活躍

コミックだけでなく、アニメーション映画でもこの木は重要な役割を果たしています。映像になると、その不気味さと愛嬌がより際立ちます。

『スヌーピーとチャーリー・ブラウン(A Boy Named Charlie Brown)』

この映画では、木の歯や不気味な笑顔は、チャーリー・ブラウンの想像力の産物として示唆されています。

彼がいかにプレッシャーを感じ、世界を敵だと思い込んでいるかを象徴する演出ですね。彼の心の闇が、木という形を借りて具現化しているとも言えます。

『I LOVE スヌーピー THE PEANUTS MOVIE』

2015年の3DCG映画でも、凧食いの木は健在。物語の序盤でいつも通り凧を奪いますが、終盤では意外な展開を見せます。

なんと、赤毛の女の子に会いに行こうとするチャーリー・ブラウンを助けるような形で、自らに絡まった凧の糸を利用させるのです。長年の宿敵が見せた、最初で最後の「友情」だったのでしょうか。これにはファンも胸が熱くなりました。

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凧食いの木の最後の登場と別れ

永遠に続くかと思われたこの戦いにも、終わりが来ます。シュルツ氏が筆を置くその時まで、この関係は静かに続いていきました。

コミックでの最終回 凧食いの木

リラン「凧揚げを見せてくれてありがとう、チャーリー・ブラウン…」
チャーリー・ブラウン「君が一緒に来てくれて嬉しいよ、リラン。きっと楽しくなるぞ…」
チャーリー・ブラウン(凧を揚げようと走り出す)
リラン(後ろでニコニコしながら見守る)
効果音(バサッ!と凧が木に捕まる音)
リラン(家に戻り、ルーシーに駆け寄る)「僕、今までの人生で一番ひどいものを見ちゃったよ!」
リラン「
チャーリー・ブラウンの凧が木に引っかかって、木がその凧を食べちゃったんだ!すごく恐ろしかった!!
ルーシー(読書をしながら、悟りきったような顔で)
ルーシー「今の世の中の状況を考えると、この世界に凧を誕生させること自体が間違いなのかもしれないわね…」

凧食いの木が最後に公式に登場したのは、1995年2月26日のストリップでした。

その後、シュルツ氏が亡くなる直前の1999年まで、チャーリー・ブラウンは「他の木」に凧を引っ掛け続けますが、「あの」特定のキャラクターとしての凧食いの木とのエピソードはここで幕を閉じました。

何十年にもわたる食卓(?)が、静かに片付けられた瞬間でした。

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他のメディアに与えた影響とオマージュ

凧食いの木の存在感は、他のクリエイターたちにも多大なインスピレーションを与えています。ポップカルチャーの至る所に、その影が見え隠れしています。

バットマンのヴィラン「カイトマン」

DCコミックスの悪役、カイトマンの本名を知っていますか?彼の名はチャールズ・”チャック”・ブラウン。明らかにチャーリー・ブラウンへのオマージュです。彼は敗北して木に引っかかった際、お決まりのセリフ「Rats!(ちえっ!)」と叫びます。アメコミの世界でも、凧と木の因縁は生き続けているんですね。

ウェブコミック『Kevin & Kell』

2021年のエピソードでは、逆に「木を食べる凧」が登場。ウサギが凧に糊を塗り、木から葉っぱを絡めとって食べるという、見事なパロディが描かれました。長年の復讐を他作品のキャラが果たしてくれた(?)格好です。

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なぜ私たちは凧食いの木に惹かれるのか

私たちは、チャーリー・ブラウンが失敗することを知っています。それでも彼が新しい凧を買い、風の強い日に外へ出る姿を応援せずにはいられません。そこには、単なるギャグ以上の何かがあるからです。

失敗を許容する心のゆとり

「凧食いの木」は、人生における避けられない障害のメタファー(比喩)です。

どんなに気をつけても、どんなに準備しても、運悪く「木」に食べられてしまうことはあります。

シュルツ氏は、そんな不条理を笑いに変えることで、私たちに「失敗してもいいんだよ。それは君のせいだけじゃない、お腹を空かせた木のせいかもしれないんだから」と教えてくれているような気がします。

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よくある質問(FAQ)

凧食いの木は本当に生きているのですか?

『ピーナッツ』の世界では、チャーリー・ブラウンの視点からは「歯があり、ニヤリと笑う」生きた存在として描かれますが、他のキャラクターや映画版では彼の「プレッシャーによる想像力の産物」として扱われることもあります。解釈は読者に委ねられています。

凧食いの木が食べた一番意外なものは何ですか?

意外性で言えば、やはりシュローダーのおもちゃのピアノでしょう。1969年のエピソードで、ルーシーによって投げ込まれたピアノを完食してしまいました。木に音楽の素養があったのかは謎のままです。

チャーリー・ブラウンは一度も凧揚げに成功しなかったのですか?

非常に稀ですが、成功したこともあります。しかし、ほとんどの場合は凧食いの木に捕まるか、糸が絡まって終わるのがお約束となっています。彼にとって成功は「例外」なんですね。

凧食いの木はどこに生えているのですか?

チャーリー・ブラウンの家の近所の空き地や、彼がよく凧揚げをする場所に生えています。倒れてもまた現れるため、一本だけではなく「種」として存在しているのかもしれません。

作者シュルツ氏はなぜこのようなキャラクターを作ったのですか?

木に引っかかった凧がいつの間にかボロボロになって消えてしまう現象を、子供のような自由な発想で「木が食べている」と考えたことがきっかけです。日常の疑問をファンタジーに昇華させたシュルツ氏らしい発想ですね。

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まとめ 凧食いの木は、私たちの心の中にもある

チャーリー・ブラウンと「凧食いの木」の数十年にわたる戦いは、単なるコミックのギミックを超えて、現代の神話のようにも感じられます。

木が凧を食べるという荒唐無稽な設定は、実は私たちの日常にある「なぜかうまくいかないこと」への優しい回答だったのかもしれません。

次に外で木に引っかかった凧を見かけたら、思い出してみてください。

それはただの事故ではなく、お腹を空かせた木が美味しく食事をしている最中なのかもしれないということを。そう思えば、少しだけ世界が楽しく、そして優しく見えてきませんか?

「凧食いの木」は、今日もどこかで、誰かの「一生懸命な挑戦」を待ち構えているのかもしれません。

でも大丈夫、チャーリー・ブラウンのように何度でも立ち上がれば、その失敗さえも愛すべき物語になるのですから。

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